成績が伸びていない理由と、その対処法
こんにちは、宮崎です。
全然成績が伸びなくて困っているんです
という、質問というか悲鳴が聞こえてくるので(幻聴)、
本日は、子どもの成績が伸びない理由と、その対処法をいくつかお伝えしたいと思います。
勉強しているけど、伸びてない場合
勉強しているけど伸びていないというケースは、実は原因の切り分けが難しく、
・セルフチェックしない
・集中していない(ながら勉強)
・休憩時間が長い
・間違い直しをしない
・ケアレスミスを放置している
・難しすぎる問題ばかり解いている
・理解しないまま先へ進めている
・毎日取り組まない
・勉強量が不足している
といったように、原因究明のために確認すべき項目が多いのです。
これ以外にもまだありますが、ひとまずパッと思いついたものを列挙してみました。
定期テストで80点に届く子であれば、そこまで原因が複雑ではないため、いくつかの改善で90点台安定までもっていくことは十分に可能です。
反対にもしも、現在の点数が80点よりも低いなら、複数の原因(もしくは全部)が絡み合っていると考えられるため、ひとつずつ紐解いて対処する必要があります。
この場合、本人はいたって真面目に「勉強してるよ」と言っていても、そもそも間違った勉強をしているから、積み上がっていないということに気づいていないケースが多いです。
10の吸収量で10時間勉強したら100の知識を得られますが、
1の吸収量だと100の知識を得るのに100時間かかります。
積み上がらない勉強を続けるのって、単なる苦行でしかありませんよね。
修行僧になるつもりがないなら、ひとつずつ修正してみましょう。
以下に対処法を挙げてみます。
対処法
まずはこの4つ。
・セルフチェックしない
・集中していない(ながら勉強)
・休憩時間が長い
・間違い直しをしない
お母さんからしたら、「え、アンタそれやってなかったの?」と言いたくなるような項目だと思います。
それぞれ簡単に内容をお伝えしますと、
セルフチェックとは自分で覚えた内容をテストしてみること、
集中していない(ながら勉強)状態とは、テレビを見ながら勉強していること、
休憩時間が長いとは、30分勉強したら1時間休憩するようなこと、
間違い直しをしないとは、バツをつけた問題の解き直しをしないことです。
この4つにはある共通点があるんですけど、それが何かご存知でしょうか?
それは…めんどくさいという感情から発生するエラーだということ。
仮に、まったくもって知らなかったとしても、ながら勉強したり、休憩時間が長すぎたり…というのはダメだとわかるはずです。
これらは4つとも、「勉強するときには、自分でもチェックテストを行い、ながら勉強はせずに集中して進め、間違い直しも必ずやる」というルールを作るだけで解決できます。(勉強する気持ちがゼロでなければ、ですが。)
勉強するときの最低限のルールですので、もしもできていないようであれば守らせてくださいね。
次にまいりましょう。
・ケアレスミスを放置している
・難しすぎる問題ばかり解いている
これらに該当するなら、難しい問題を解いている自分に酔っているのかもしれません。
定期テストで80点に届いておらず、かつケアレスミスがあるならば、基礎能力が足りない可能性があります。
もちろん、応用問題・発展問題に取り組むことは必要なんですが、それだけに固執していると点数が安定しません。
基礎固めをするだけでも65点〜80点のレンジには入れますし、いくら応用問題が取れていても、仮に基本問題で20点分のケアレスミスがあると絶対に80点以上にはなりません。
まずは、試験範囲の基本問題を何も見ずにスムーズに解けるか。
ここから修正してまいりましょう。
・理解しないまま先へ進めている
「なんとなく」で先へ進めるとテスト前に泣きを見ます。
100%完璧でなくても構いませんが、「人に説明できるレベル」になってから先へ進めましょう。
説明ができないということは、自分の口で再現ができないということですからね。
テスト本番でも再現することは難しいでしょう。
ただ、分野と自分の現状によっては、そのまま飛ばしてよい単元もありますので、見極めが必要ですね。
・毎日取り組まない
・勉強量が不足している
勉強のボリュームについてのお話しです。
1週間に1日だけ7時間勉強するより、毎日1時間勉強に取り組むほうが、同じ勉強時間でも効果が出やすいです。
状況が一人ひとり違うので、毎日●時間勉強しましょう!みたいなことを言うつもりはありませんが、
たいてい、受験生でない中学生や高校生自身が取り組んでいる勉強時間はかなり少ないです。
これを乗り越えるためには、「空いた時間に勉強しよう!」ではなくて「勉強して、空いた時間に●●しよう!」という意識が必要です。
勉強の優先順位を上げて、余った時間を勉強に回すのではなく、勉強で余った時間を他のことに使うということですね。
単純な話ですが、意外と効果がありますので、ぜひ試してみてほしいです。
勉強する気だけはあるけど、伸びていない場合
本人の口から「勉強する気はある!」という言葉は出るけど、伸びていないという場合は、行動が伴っていないケースがほとんどです。
・部活が忙しくて…
・学校の課題が…
・疲れちゃって…
・なんとなく…
お子さんがこんな言葉を口にしながら勉強に取り組まなかったりすること、ありませんか?
正直、僕も気持ちはとてもわかりますし、大人でも言い訳したくなる場面はあると思いますので、お母さんも「なるほど」と感じられてしまうかもしれませんね。
しかし、実際に行動(勉強)しないことには、狙った結果は出せません。
対処法
部活が忙しいから勉強しない、なのか、
部活が忙しいけど勉強する、なのか、
未来の分かれ道はココです。
結局、成績を伸ばす子たちって、「やり切っている」んですよね。
途中で弱音を吐いたり、言い訳することはあるにしても、「成績を伸ばすぞ!」と決めたことに対して、キチンとやり切っているんです。
ですから、決めたことをやり切る!と意識することができると、実際の勉強時間や勉強量が増えます。
人によってはそれが「一日30分、机の前に座る」かもしれませんし、「毎日20ページ進める」かもしれません。
達成させることを決めたら、必ずやり切る。
この意識をお子さんに持たせられると、結果もついてくるようになります。
そもそも全くやる気がない場合
ここまで、なんだかんだ勉強に対してなんとかしなきゃ!と思っている子を持つお母さんに対して、アドバイスをお伝えしてまいりました。
しかし、そもそも全くやる気がない場合はどうすれば良いのでしょうか。
対処法
結論から言うと、タイミングを改めるしかありません。
短期間でどうこうできる問題ではないからです。
お子さん本人が「やってみようかな」と思うタイミングが来るまで、待ちましょう。
…
……
………というだけでは、さすがに冷たいかなと思いますので、ひとつ「お母さんが今日からできること」をお伝えしますね。
それは、「認めること」です。
子どもたちは大抵、良い話や嬉しかった話は自分からしてくれます。
その、良かった話や嬉しかった話にキチンと耳を傾け、話を聴いてあげてください。
何かをしながら片手間で、ではダメですよ。
キチンと「うん、うん」とうなずきながら、目を見ながら聴いてあげてください。
「そうなんだ、よかったね」「頑張ったんだね」
このような声かけをすることで、子どもは「あ、お母さんは自分の話をちゃんと聞いてくれるんだな」と認識します。
この認識が一定ラインまで届くと、信頼されるようになります。
信頼というと、ちょっと違うかもしれませんが、仲間意識みたいなものだと思ってください。
その信頼関係が築けると、だんだんと「ちょっと勉強もやってみようかな」と思うようになってきます。
そうなったときに、背中を押すようなイメージで「じゃあ30分だけ勉強してみれば?」と言葉を添えると、気持ちが勉強に向かいます。
全くやる気がなくて困ってる…というお母さんは、ぜひ試してみてくださいね。