こんにちは、個別指導エクセルシア茅ヶ崎校の宮崎です。
システムエンジニア、プログラマーは「ブラック企業だ」という話をたまに聞いたりします。私の友人にIT関係の仕事をしていらっしゃる方が多いというのもありますが。
1ヶ月の残業時間が100時間をオーバーすることもある、みたいなことも仰っていましたね。会社にも依るのでしょうが、なかなかにハードワーク…。
そんな中、昨日Twitterを見てたらこんな記事が。
退職エントリです #はてなブログ
弊社から社員が退職しました – megamouthの葬列https://t.co/H7IsFgQwQ9— megamouthの葬列@プロ絶望屋 (@megamouth_blog) May 20, 2018
どうやらこの記事は創作らしいのですが、よく凝って作ってあるな~と感心します。
話を盛りすぎると読者に「釣り」だと気付かれてしまいますし、ここまで事実っぽい創作が出来るなんて素直に感心します。ホント絶妙なライン。
働く側からの視点ではなく経営者からの視点ということで、滲み出るブラック臭が凄いです。そりゃもうプンプンします。
ちなみに…これを読んで書き手に賛同された方はブラック経営者の素質がありそうなのでご注意を(^_^;)
どこがブラックなのかは残業ゼロのシステム開発会社、アクシア代表の米村社長のブログに記載されているので省略します。
というか言いたいこと全部言ってくれてるので私の出る幕がありません…(^o^;
塾業界も他人事ではありませんよね。一昨年あたりにブラックバイト問題で騒ぎになりましたが、根本的に解決したとは言えないです。
アルバイトスタッフのみならず、社員としてブラック塾の教室長職に従事している方もいらっしゃいますし。
以前の記事でも書きましたが、1年間で3回も教室長が変わる塾もあるそうです。理由は何となく察しますが。。
ブラック経営者の考えから紐解く、ブラック塾の考え方
米村社長の記事内で、私が最も印象に残ったのが以下の文章です。
ブラック企業経営者の特徴として、
- ブラック企業経営者は人のせいにする
- ブラック企業経営者は武勇伝を語る
- ブラック企業経営者は大義名分を掲げる
ということを書いてきましたが、これを一言でまとめると、
ブラック企業経営者は言い訳してばかり
こういうことになるのではないでしょうか。とにかく問題の本質と正面から向き合おうとは決してせず、話を違う方向にそらしてごまかそうとするんです。言い訳してばかりなんです。
あー、いるいる。こういう人いるいる。経営者でなくとも、上司や上席がこういう考えの人だと部下(本人)はただただ萎えるだけなんですよね。
仕事が上手くいかないことを自分のせいにされ、当時の武勇伝を語られ、大義名分で丸め込まれる…そんな環境で働きたいとは思えません。ゆえに、ブラック企業化してしまうんでしょうけど。
さて、これを塾に置き換えるとどうなるか。
ブラック塾経営者の特徴として、
- ブラック塾経営者は部下、講師のせいにする
- ブラック塾経営者は武勇伝を語る
- ブラック塾経営者は大義名分を掲げる
ということを書いてきましたが、これを一言でまとめると、
ブラック塾経営者は言い訳してばかり
こういうことになるのではないでしょうか。とにかく問題の本質と正面から向き合おうとは決してせず、話を違う方向にそらしてごまかそうとするんです。言い訳してばかりなんです。
おお…働く側としてはなかなかに嫌な環境だ…。
もう少し細かく見てみましょう。
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ブラック塾経営者は部下、講師のせいにする
「生徒が集まらないのは(社員)君のせいだ!なんとかしろ!」
「生徒が辞めてしまうのは(塾講師)君の授業が下手なせいだ!なんとかしろ!」
完全な責任転嫁…。残念ながらそういう塾も未だにあるとかないとか。
私自身も講師を育成する際に、失敗したな~と思うことがありますが、失敗の原因は大体私自身にあります。100%ではないと思いますが、それでも大体のことは自分が悪いです。後から振り返ってみると。後から振り返らないと気付かないのがタチ悪い…。
そもそも授業が下手なのは、自分が上手なお手本を示せてないからなんですよね。もしくは自分の伝え方が下手なのか。
経営者たるもの原因を一緒に探り、次への糧としたいところです。
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ブラック塾経営者は武勇伝を語る
「100時間サービス残業したことあったけど俺は余裕だったし、まだ働けるよね?」
「授業の準備は2時間ぐらいかけてやってたよ、もちろん無給でね」
残業については考え方が本当に人それぞれあると思います。好きなことならいくらでも打ち込めるぜ!という考えの人もいることでしょう。(私がそうです)
ただし、自分がそうだからといって他人もそうだと思う、もしくは他人に強制するのは筋が通りません。体力的、精神的な限界値は個人で違いますし、結婚や出産などで環境が変われば残業できなくなることもあります。
特にサービス残業は本当にやめていただきたい。塾講師になろうか悩んでいる大学生が最も悩むのが、勤務時間外労働(=サービス残業)が多いこと。
塾講師が勉強の内容を把握することは非常に大事です。ただ、自主的に勉強するわけではなく、会社命令(=強制力がある)だとすると業務時間に含まれるので、無給にしてしまうとそもそも法律違反です。塾業界の商慣習で現在でも無給というところが多いのが現実ですが…。
塾講師=ブラックバイト、というイメージが付いてしまったのも全てはここから。ちゃんと働いた分は給与を出してあげてください。業界全体のイメージを明るくしましょうよ。
ウチみたいな小さな塾だけが頑張っても仕方ないので、大手の塾さん頼みますよそこらへん。
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ブラック塾経営者は大義名分を掲げる
「生徒の成績を伸ばすために(無給で)残って質問対応するように!」
「この家庭からは夏期講習◯◯コマ受講してもらうように!合格のためにね!」
さぁ来ました!最もクソな部分!あえて言おう!クソであると!
他人から勝手に言わされる、押し付けられる「生徒のために」「合格のために」というフレーズほどクソなものは無いと思ってます。自分自身が本心で言ってこそ、この言葉の意味があるのではないでしょうか。
自社の売上のために、こういった大義名分を振りかざすのは本当にやめてほしい。「売上の◯◯%が君のボーナスに加算されるから、いっぱい売上を立ててくれよ!」と言われた方が正直な分まだマシです。
何度も言いますが、塾は営利企業です。お金を頂かないとと塾長、社員、講師の生活が成り立ちません。お金を頂くことは決して悪いことではありません。
ただ、「夏期講習30万円です→そんなに払えません→じゃあ20万円分だけ受講しましょう」という茶番はもう見たくありませんし、頂いた金額分の価値を本当に提供できているのかと問いたいです。保護者の方から頂いた費用以上の結果を出す努力をしているのかと。
その金額が本当に生徒のため、合格のために必要だ!と胸を張って言えるのであれば、20万円だろうが30万円だろうが私は良いと思いますし、納得できるのであれば受講すべきです。もう一度言います、納得できるのであれば金額の高低は関係ありません。
私自身も過去に何度かそれぐらいの金額をお伝えしたこともありますし、しっかり受講していただいて結果を残すことが出来ました。(一部の生徒ですよ、念の為。)
本筋とは少々ズレてしまいましたが、経営者や上司が大義名分を意図的に振りかざしている塾で働いている方は注意してくださいね。
最後にもうひとつ…
これは余談ですが、はっきりした実績も特徴も何もないブラック企業の広告やウェブサイトを作ろうと思ったら、「夢」とか「成長」とか「情熱」とか「若さ」みたいな、ポジティブかつ抽象的な表現を軸にして制作すれば楽勝です。というかそういうことしかPRする方法がないんです。
おお…最後までパンチが聞いてますね米村社長…。
クリーンな環境で気持ちよく、生徒の成績を伸ばしたいですね。
いち塾人として、業界全体が明るくなることを願っています。
それではまた次回!
お読みいただきありがとうございました。